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アルミニウム合金 | LED照明製造・販売・開発・OEM・ODM (株)グッドグッズ


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アルミニウム合金の歴史

アルミニウおよびアルミニウム合金は国内総需要は鉄鋼に次いで,金属素材の重要な地位を占めている。鉄や銅が古代から使われてきたのに対して,アルミニウムの歴史は新しい。アルミニウムは地殻構成元素量を産出したクラーク数では,酸素,珪素に次いで多い元素で,鉄の倍も存在しており,持続採掘年数も銅の~ 年に比べて約年と長い。最近まで利用されなかった理由は安定な酸化物として存在するために精錬が難しかったことにある。年英国のデイヴィが明ばんの成分を分析して正体不明の金属元素を発見してアルミアムと名付けた(注)。後にアルミニウムと名付けられた(注)。年デンマークの化学者エルステッドが酸化アルミニウムから粉末状の金属アルミニウムの製造に成功した。年にはドイツのベーラーも粉末アルミニウムの製造に成功し, 年に粒状のアルミニウムの製造に成功して,密度などの物性値が明らかとなった。年にはフランスのドヴィルと独国のブンゼンが相前後して塩化アルミニウムをナトリウムで還元し,金属アルミニウムの分離に成功し,工業化の道を開いた。同じ頃,ドイツのローゼと英国のパーシーもほとんど同時に氷晶石を利用し,てナトリウム還元法を提案した。年,フランスのドヴィルはナポレオン3世の命を受けて世界最初のアルミニウム工場を建設, 年にはペシネが生産を開始したが,当時で年産トン, 年でやっと約トンであった。

年にフランスの科学者シーメンスが直流発電機を発明, 年にベルギーのグラムがこの直流発電機の工業生産化に成功したことにより,安い電力の供給が可能になった。年月,アメリカの大学院生ホールは溶融氷晶石中に酸化アルミニウムを投入して電気分解することによって金属アルミニウムの製造に成功し, 年米国で特許を取得した(注)。同じ年,フランスのエールがホールと同じ方法を独自に発明して年月にフランス,ベルギー,英国およびスイスで特許で取得した。ホールととエールが発明した電解精錬法は現在の精錬法と基本原理では同じであり,「ホール・エール法」と呼ばれている(注)。その後の年にはオーストリアのバイヤーがボーキサイトからアルミナを抽出する湿式アルカリ法(バイヤー法)を発明した。

アルミニウム合金の特性

なお,アルミニウム単結晶のヤング率は結晶方位依存性があり,< >方向は,< >方向は,< >方向ではとなる。

弾性限は耐力の程度と見なされる。第表アルミニウム合金の弾性率ヤング率剛性率比弾性率

注:比重はとして計算,単位は

熱伝導率

アルミニウムは銀,銅,金に次いで熱伝導率が大きい。この熱伝導率の良さを利用して,オートバイの放熱装置,室内クーラーや瞬間湯沸かしパイプや熱交換機には以前は銅合金が利用されていたが,大量生産が可能になったためにこれら装置には不可欠な材料となった。

電気伝導率

アルミニウムは銀,銅,金に次いで電気伝導率が大きい。銅の比電気抵抗ををとするとアルミニウムは~ である(注)。一般に,電線は銅が用いられているが,発電所から変電所を経て電気を送る場合には距離が長いので,軽量で十分な強度,可撓かとう性たわみに対する強度が要求される。アルミニウムの比重は銅の比重の約1/3であるので軽量化が可能であるが,強度が低い。そこで,亜鉛めっきした鋼線,および鋼撚線を芯にして,その上に中層,外層のアルミニウム線を同心円にロール状に巻いて送電線にする鋼心アルミ撚り線がある(注)。

非磁性

鉄やコバルト,ニッケルは強磁性体で磁石に付くが,アルミニウムは磁石に付かず,磁気を帯びないので,非磁性を要する機器や場所で使われる。例えば船のコンパスは船の航路を決める重要な機器であるので,アルミニウムが用いられており,さらに操舵室の床や屋根にもアルミニウムを用いられることもある。

低温特性

アルミニウム合金の靭性は温度の低下とともに上昇するために,低温度で靭性値自体を問題にすることない。上記の熱伝導特性,電気伝導特性から低温機器の熱交換器,超電導体の安定化材などでも使われている。

その他

衝撃によって火花を散らさない。

極低温でも脆化しない。

反射率が大きい。