乾電池は、電解液を固体に染み込ませて担持させ、扱いやすくした一次電池の総称です。
本ページでは、乾電池・リチウムイオン電池を中心に、サイズ規格、分類、安全に関わる基本用語までを網羅的に解説します。 LED照明や充電式ライト、業務用機器・防災用品などの選定時に、正しい電池規格を理解することは、 性能・安全性・互換性を確保するうえで非常に重要です。
乾電池とリチウムイオン電池の違い
乾電池(一次電池)は使い切りで、簡便性・入手性に優れています。一方、リチウムイオン電池(二次電池)は充電・再使用が可能で、 高エネルギー密度・軽量・長寿命といった特長を持ち、充電式ライト、モバイル機器、業務用照明などに広く採用されています。 用途や必要な容量、コスト、交換頻度、安全性を考慮して、適切な電池を選定することが重要です。
| 円筒型電池の規格比較(日本・米国表記) | ||||||
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日本 |
アメリカ |
サイズ / mm |
品種 |
備考 |
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直径 |
高さ |
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単1形 |
D |
32.2 - 34.2 |
59.5 - 61.5 |
乾電池 |
※日本国内で一般流通している円筒型乾電池の代表的規格です。 |
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単2形 |
C |
24.7 - 26.2 |
48.5 - 50.0 |
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単3形 |
AA |
13.5 - 14.5 |
49.0 - 50.5 |
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単4形 |
AAA |
9.5 - 10.5 |
42.5 - 44.5 |
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単5形 |
N |
10.7 - 12.0 |
28.0 - 30.2 |
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単6形 |
AAAA |
7.7 - 8.3 |
41.5 - 42.5 |
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9V形 (平形6層) |
9V |
15.5 - 17.5 × 24.5 - 26.5 |
46.5 - 48.5 |
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18650型 |
18650 Li-ion |
18 |
65.0 - 69.0 |
リチウムイオン二次電池 |
CR123A×2本相当サイズ。 |
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※乾電池は一次電池であり、使い切りが前提です。 |
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リチウムイオン電池の分類
リチウムイオン電池は、形状・正極材料・負極材料といった観点で分類されます。 用途(高出力、長寿命、コスト重視、安全性重視など)に応じて最適な構成が選択されます。
| リチウムイオン電池の分類 | |
| 形状による分類 | 円筒型/角型(鉄缶・アルミ缶)/ラミネート型 |
| 正極材料による分類 | コバルト系/マンガン系/ニッケル系複合材料 |
| 負極材料による分類 | グラファイト系/コークス系 |
リチウムイオン電池のサイズ表記について
円筒型リチウムイオン電池のサイズは、「直径(mmの2桁)+長さ(0.1mm単位の3桁)」の5桁で表されます。 例えば「18650」は直径約18mm、長さ約65.0mmを意味します。業務用照明、充電式ライト、バッテリーパック設計では、 この表記の理解が互換性・安全性の確保に直結します。
| 標準的サイズ | 備考 | |
| 円筒型 | 18650/18500/17670/14650/14500 | ※直径+長さの5桁表記。保護回路の有無や外装により全長が異なる場合があります。 |
| 角型 | フットプリント34×50、30×48、厚さ3~10mm台 | ※メーカーにより寸法表記が異なります。近年は「厚さ(0.1mm)+幅(mm)+高さ(mm)」の表記が多く、 例:「383450」=厚さ3.8mm、幅34mm、高さ50mmを意味します。 |
| ラミネート型 | 角型に準じます。 | |
バッテリー用語集(主要項目)
電池の安全性・寿命・性能を正しく理解するために、実務で頻出する用語をまとめました。 過充電・過放電・保護回路などは、事故防止や製品設計において極めて重要な概念です。
| 説明 | |
| 液漏れ(漏液) | 電池が過放電状態になると内圧が上昇し、安全機構が作動してガスとともに電解液が漏れる現象。 |
| 円筒型 | リチウムイオン電池の形状の一つ。低コストで容量効率が高く、寸法の安定性に優れるが、多セル化時に隙間が生じやすい。 |
| 温度ヒューズ | 一定温度に達すると回路を遮断する安全装置。遮断後は復帰しないタイプが一般的。 |
| 化学電池 | 化学反応によるエネルギーを電気エネルギーに変換する電池。一次電池・二次電池・燃料電池が含まれる。 |
| 過充電 | 満充電を超えて充電されること。発熱・劣化・発火などのリスクが高まるため、保護回路が必須。 |
| ガス排出弁 | 急激な内圧上昇時にガスを放出し、破裂などの危険を回避する安全機構。 |
| 過電圧 | 電極の平衡電位を超えて電圧が加わる状態。電池劣化や安全性低下の原因となる。 |
| 過放電 | 終止電圧を下回って放電すること。容量低下や内部抵抗増大を招く。 |
| 急速充電 | 大電流で短時間に充電する方式。発熱管理やセルバランスが重要。 |
| 組電池(パック電池) | 複数セルを接続し、外装でパッケージ化した電池。業務用機器や照明で広く使用される。 |
| 公称電圧 | メーカーが規定する基準電圧。実使用時の電圧とは異なる場合がある。 |
| 公称容量 | メーカーが規定した目安容量。使用条件により実容量は変動する。 |
| コネクタ | 配線を接続する電気部品。接触抵抗や耐振動性が信頼性に影響する。 |
| サイクル使用 | 充電と放電を繰り返して使用する形態。1回の充放電を1サイクルとする。 |
| サイクル特性 | 充放電の繰り返しによる容量低下の度合い。電池寿命を評価する重要指標。 |
| 作動電圧 | 実際に負荷をかけた状態での電圧。 |
| 自己放電 | 時間経過とともに自然に容量が減少する現象。高温環境で増大する。 |
| 終止電圧 | 放電を終了させるために規定した電圧。これを下回ると過放電となる。 |
| スマートバッテリー | 電池パックと機器・充電器間で情報通信を行い、残量・劣化・温度などを管理する規格。 |
| 短絡(ショート) | 極めて低抵抗で回路が接続された状態。発熱・火災の原因となる。 |
| 直列 | 正極と負極を順に接続する方式。電圧を高めるために用いられる。 |
| 定格電圧 | 機器が想定している使用電圧。 |
| 定格容量 | 規定条件下で取り出せる電気量。 |
| トリクル充電 | 微弱電流で継続的に充電し、満充電状態を維持する方式。 |
| 鉛蓄電池 | 正極に二酸化鉛、負極に鉛、電解液に希硫酸を用いた二次電池。公称電圧2.0V。 |
| ニッカド電池 | ニッケル・カドミウムを用いた二次電池。公称電圧1.2V。 |
| ニッケル水素電池 | 水素吸蔵合金を用いた二次電池。公称電圧1.2V。 |
| ブレーカ | 過電流・過熱時に電流を遮断する保護装置。 |
| 並列 | 同極同士を接続する方式。容量を増やす目的で用いられる。 |
| 放電終止電圧 | 放電を終了する端子電圧。 |
| 保護回路 | 過充電・過放電・過電流・過熱を防止する回路。リチウムイオン電池の安全性確保に不可欠。 |
| 容量 | 電池が保持できる電気量。AhまたはmAhで表す。 |
| 容量維持率 |
初期容量に対する経年後の容量比。サイクル特性の評価指標。
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