防水
防水とは、外界から水が入り込まないように加工すること
一般には、防水の程度を表す用語として、完全防水や生活防水、日常生活防水といった用語が用いられるが、これらの用語は何らかの規格に基づくものではない。
完全防水
完全防水とは、文字通り水の浸入を完全に防ぐ機能を指す。この機能が付いている製品は長時間水中に入れても使用可能となっている。現在、「完全防水」という言葉がメーカーによって用いられることはほとんどなく、製品を紹介する雑誌やウェブサイトにおいて、一般に、JIS防水保護等級8級などの製品に対して用いられることが多い。
完全防水の製品は、外板に特別厚いものを用い、またOリングやガスケットなどを用いて製品の隙から内部の構造に水が入り込まないような加工がしてあり、対水圧を高めてあるものが多い。
生活防水
生活防水または日常生活防水とは、電気製品などに採用されている簡易な防水機能。身につける腕時計や携帯するカメラや携帯電話のように、生活の上で小雨に濡れたり、ちょっとした汚れがついても、水洗いできるように加工したもの。水中での使用には適さない。
完全防水とは異なり、現在でもメーカーによって製品の説明に用いられるが、JIS防水保護等級での表示とが併記されていることが多い。防水をうたう携帯電話ではほとんどが7級であり、水洗いが可能であるのに対し、生活防水をうたった製品は4級のものが多く、この場合には水洗いはできないことになる。
防水に関する規格(電気製品)
「IP」とはによって定められている防水・防塵の保護規格です。IP46など、IPに続く2ケタの数字の左側が「防塵等級(0~6)」を、右側が「防水等級(0~8)」を表していて、数字が大きくなるほど上等な製品といえます。
JIS規格 |
保護の程度 |
IEC規格 |
JIS・IEC混成表記 |
|
保護等級 |
種類 |
|||
8 |
水中形 |
潜水状態での使用に対して保護されている |
IPX8 |
JIS IPX8 |
7 |
防浸形 |
一時的(30分)に一定水深(1m)の条件に水没しても内部に浸水しない |
IPX7 |
JIS IPX7 |
6 |
耐水形 |
強力な噴流水に対して保護されている |
IPX6 |
JIS IPX6 |
5 |
防噴流形 |
噴流水に対して保護されている |
IPX5 |
JIS IPX5 |
4 |
防まつ形 |
水の飛まつに対して保護されている |
IPX4 |
JIS IPX4 |
3 |
防雨形 |
傾斜60°の範囲の散水に対して保護されている |
IPX3 |
JIS IPX3 |
2 |
防滴2形 |
傾斜15°の範囲で落ちてくる水滴に対して保護されている |
IPX2 |
JIS IPX2 |
1 |
防滴1形 |
垂直に落ちてくる水滴に対して保護されている |
IPX1 |
JIS IPX1 |
0 |
無保護 |
特に保護されていない |
IPX0 |
ー |